4月にこっそりNieR Automata(ニーアオートマタ)をPS4ダウンロード版で購入。
全てのエンディングを制覇し、一通りプレイし終えたのでレビュー。
当ブログ内でもるっちがかねてより強く興味を持っていたニーアオートマタ。
結局発売日から微妙に遅れつつも、その興味という名の欲を抑えきれず購入。
5/11頃クリアをしたが、クリアしっ放しだった。
知ってる人は知っている。ニーアオートマタといえばケツだ。
わたしがニーアオートマタを欲しくなった理由は決してケツではない。
かわいいアンドロイド型美少女の後ろ姿を眺めてほくそ笑む為などでは無いのだ。
一言で言えばその高いアクション性に魅了されてしまった。
プラチナゲームズが手掛けるゲームには、アクション要素の魅力が詰め込まれている。
フィールドを自由に動き回り、大型の敵に対してもかっこいいスタイリッシュな戦闘が可能なのだ。
ニーアオートマタレビュー
ヨルハ部隊と呼ばれる組織に所属するアンドロイド達のお話。
ヨルハと敵対する組織は機械生命体というロボットたち。
機械生命体を作り上げたのはエイリアンだった。
エイリアンの襲来により月にまで住処を追われてしまった人間たちが、地上の制圧・奪還を目標としてアンドロイドが造られた。
アンドロイドの見た目は人間そのものであり、高い知性を持つものの感情を持つ事を許されてはいなかった。
一方で、機械生命体は現代の我々がもっともイメージしやすい、THEロボットといった感じの、全身が金属で構成されている機械のことだ。
機械生命体はよくあるロボットのような発声で言葉を話すが、アンドロイドはほぼ人間と同等の音声で言葉を発する。
ゲーム開始時、超大型機械兵器の調査にあたる2Bと、彼女が今回の任務で出会う事になる9S。
彼女らの出会いはある1つの結末に収斂していく。
これは呪いか。それとも罰か。
9Sはその他生産モデルと比較して、とても知性が高い優秀なモデルであり、彼はその優秀さゆえに組織に隠されたある機密を知ってしまう事になる・・・。
操作性
実はるっちは発売日以前?に体験版をプレイしていた。
当時はリアルタイムにプレイ中のゲームにおける、キャラクターの移動速度がわりかしもっさり(遅い)していた事もあり、ニーアオートマタの俊敏でストレスレスな動きに大満足だった。
しかし、ポッドと呼ばれる独立支援型のサポートシステムで射撃の補助攻撃を行う際、弾丸の射出ボタンをキャラクターのアクションに夢中で押し忘れているという不思議な現象を幾度となく経験した。
なぜポッドが射撃を行わないのか。
それはわたしがボタンを押し忘れているからである。
これは普段ゲームに慣れていないプレイヤーには結構大変な問題であった。
言い換えれば操作が複雑だったのだ。・・・だけど安心して欲しい。
ニーアオートマタではゲーム難易度によって、様々な操作をオート化してくれる。難易度を簡単にすれば、自動で射撃を行ってくれるらしいのだ。
らしいというのは、実は筆者は最初から最後までノーマルでプレイしていたので知らないのだ。
オート〇〇というキャラクターの改造チップが用意されている事は知っていたが、難易度を簡単に設定しておかなければ利用が不可能。
この機能を活用すればアクションゲームに慣れていない方でも、安心して心置きなくスタイリッシュに暴れる事が出来るはずだ。
また、筆者はゲーム中盤にさしかかるまで、敵のロックオンのやり方を間違えていた。
ボタンを押しっぱなしにする事をホールド、オンオフを切り替えるように短くボタンを押す事をトリガーと定義する。
何を思ったか、るっちはゲーム中盤に至るまでニーアオートマタのロックオンをホールド式だと思い込んでいた。実際にはトリガー方式である。
両者の違いは一体何をもたらすのか。
誤った認識の私の操作は、キャラクターの移動・キャラクターの攻撃・射撃ポッドの射撃(ホールド)・敵のロックオン(ホールド)
お察しの通り、この誤りは非常に手がしんどいのである。
これにより体験版の時点で認識を誤り、ニーアオートマタって手がしんどいな、と誤解をしていたのである。その誤解はゲーム購入後も受け継いでいたのであった。
これからプレイをされる方がおられたのなら、ロックオンは機能のオンオフを切り替えるイメージで、トリガー方式である事を是非お伝えしておきたい。
実際には、少ないボタン操作でスタイリッシュに動き回る事が可能なのである。
普通もっと早く気付くんですが。
戦闘
ニーアオートマタの魅力はいろいろあるが、その中で最も特筆すべき点はやはり爽快な戦闘だ。
わざわざゲーム内で、コンボ攻撃の全てを紹介される事がないのだが、武器やボタンの組み合わせでキャラクターは様々なアクションを行う。
敵のタイプや大きさも様々なので、敵の特徴に合わせた武器に切り替えて戦うのも良いだろう。
先述の射撃を担当する浮遊ポッドには、クールタイム制限付きの必殺技も用意されている。
ゲーム開始時には長射程のビーム攻撃しか用意されていないが、ゲーム進行によって種類が増えていくことになる。
必ず使わなければならないという事でもないが、威力だけに注目するのではなく、色んな組み合わせで戦ってみると新たな発見があるでしょう。
ちなみに筆者はほとんどボムばかり使っていました。ボムつえぇぇ!
キャラクター
2Bはとてもクールな美少女アンドロイドです。私はこのような髪の長さ、髪型の女性がとてもタイプです。(聞いてませんよねはい)
ゲーム開始時には仲間がやられても全く動じず、いかにも感情を持ち合わせていないアンドロイド、といった印象の彼女でしたが、9Sとの出会いで彼女は感情に大きな影響を受ける事になります。
そんな2Bの声を演じるのは、アニメ「進撃の巨人」ではミカサ・アッカーマンを演じられている石川由依さん。アニメ「ガーリッシュナンバー」では片倉京役でもお馴染みでした。
割と声を聞いて男女問わず声優さんのを当てるのが得意なわたしでも、ガーリッシュナンバーでは小松未可子さんと間違えてしまいました。
無感情気味にクールな性格のキャラクターボイスにぴったりな声優さんです。クール系キャラクターを演じられている時には坂本真綾さんと間違ってしまいます。
この人も石川由依さんだったのか!となるという事は、それだけ十人十色、多彩な演じ分けが可能であるという証拠。
一方、9Sを演じるのは花江夏樹さんです。
あの超有名なドラゴンボール(ドラゴンボール超)では、何かと存在感のあるジャコ役に抜擢されたり、アルドノア・ゼロの主役や東京喰種(トーキョーグール)でも主役を務めるなど、魅力的な声を持っている今大活躍の男性声優さんです。
でもわたしは以前聞いていたラジオで知っています。(花江夏樹さんが変態さんであるということを)
ゲームを開始するまで、ゲームパッケージなどのグラフィックを見るだけでは気付く事は出来ませんでしたが、アンドロイドながらどちらも感情のないクールな性格という事はなく、9Sに関してはかなり人間らしいアンドロイドでした。
9Sがゲーム終盤に魅せる熱い演技には大注目です。
クエスト
たまにニーアオートマタのようなクエスト内容のゲームがあります。
どちらにしても救われない
サブクエストを担当している方は、公式生放送をご覧になった事がある方なら見ているでしょう。きっとあの彼が作ったんだっ
ニーアオートマタの60あるサブクエストには、それぞれ短いストーリーが用意されています。
中には問題が解決して一件落着。気持ちよく終わるクエストもありますが、ニーアオートマタのサブクエストは多くの場合、問題解決に奔走した結果、最終的に「えっ」となる不思議な感情を抱く顛末となる事が多いです。
私が人間であり、彼らがアンドロイドなのだからでしょうか。
とにかくその絶妙なニュアンスがじわじわと、プレイヤーの心に響いてくるのを感じたプレイ後の私だよ。(ムロツヨシ風)
ネタバレOKの人は、とあるサブクエストの顛末を動画に撮影したものをご覧ください。
「ネタバレ有り動画」
ひえぇ・・・って感じすなぁ・・・。
このクエストだけではありませんが、何とも言えない魅力的なクエストがたくさんありました。
ニーア ザ・コンプリートガイド+設定資料集 GRIMOIRE NieR (電撃ゲームス)
音楽
美麗なミュージックもニーアオートマタの魅力の一つです。
ただ美しいだけではなく、キャラクターの立ち位置や状態によって同じ曲調ながらオケの重厚さやボーカル有無などがスムーズに切り替わり、ただ単に流れてる音楽、という事がなくなっています。
ゲーム音楽の進化を垣間見れる瞬間ですね。
シームレスな音楽の変化という点では、販売元であるスクエニのファイナルファンタジー10の時代から既に試みがあったもので、もちろんそれ以前のゲーム音楽でも同様の仕組みを用意したゲームがあったかもしれません。
ただのBGM(バックグラウンドミュージック)の垂れ流しではなくなってきましたよね。
ニーアオートマタの音楽はゲームサントラで自由に楽しむ事も出来ますし、ゲーム内のキャンプに設置されているジュークボックスでもボーカル有無等パターンごとの視聴が可能になっていました。
NieR:Automata Original Soundtrack
特に遊園地エリアで流れる曲が好みです。
システム
わたしがニーアオートマタ購入前に魅力を感じたポイントは、チップによるキャラクターの強化システムです。
単純なキャラクターレベルもあるのですが、主に敵からのドロップで入手する事が出来るチップを強化・組み合わせて自由自在にキャラクターをカスタマイズする事が可能となっています。
たとえば、ただの斬撃であれば武器の射程距離内の敵にしかダメージを与える事が出来ませんが、衝撃波というチップを強化しカスタマイズしてあげると、斬撃に衝撃波が発生し、遠くの敵にもダメージを与える事が出来るようになったり。
HPが減ったら自動で回復アイテムを使用する機能を追加出来たり、敵の弾幕攻撃を避けるのが苦手な方であれば、敵の弾丸がHITしそうな瞬間、時間経過がスローになる機能を付ける事が出来たり。
プレイヤーのプレイスタイル次第で、自由自在にチップを組み合わせてゲーム進行に活用出来るというものです。
チップをしっかり活用出来ているか出来ていないかで、ニーアオートマタのゲーム難易度(戦闘)は大きく変わる事となります。
わたしはちょっと効率を求めすぎて、登場する敵に対し、自身のキャラクター性能が強くなりすぎてしまった感がありました・・・。
ニーアオートマタを程よく楽しむ為にも、あまり効率的なプレイをしないように、苦戦した段階で初めてなんとか試行錯誤してみる、という気持ちでプレイされるとちょうどいいかもしれませんねw
主人公達がアンドロイド(機械)という設定によって、われわれが彼らの視線を通じて目にしている、つまりゲーム画面においてもとても斬新な試みをなされていました。
例えば、RPGでは当然のように表示されるHPゲージ。このゲージが尽きれば当然キャラクターは死ぬことになります。
RPGではあってしかるべき表示なわけですが、ニーアオートマタはそれすらもカスタマイズにより非表示に出来たりします。
自身の被ダメージや敵に与えるダメージなども同様。「私にはダメージ表示など必要ないのだ」という方は余分なシステムチップを取り外し、キャラクターの強化に強化用のリソースを割り当てる事も可能となっています。(微々たるものですが)
アンドロイド主人公ならではの斬新な仕掛けですよね。
さらに視界や、行動の制限も敵の妨害電波(EPM)的な攻撃によって制限されたり。
以下の動画再生時、画面表示がバグっても、お使いのスマホPCに異常が発生してるわけではありません!
(一部ネタバレ有り)
アンドロイドキャラクターならではの演出ですよね。
敵にモザイク掛かってるんだが?(敵がまっぱで走ってきている映像ではありませんよ)
総評
簡単にいくつかポイントを述べてみましたが、結論として。
ニーアオートマタは買いだったか否か。
私個人は買って良かったという感想を持ちました。
ニーアオートマタは、最終的なゲームクリアまでに実質3周する事になります。
3周目は少し特殊なので置いといて、1周目は2B視点によるゲーム進行。
2周目は9S視点により、1周目とほぼ同じストーリーを追いかけることになります。
人によっては2周目、同じイベントを見る事になる為に辛いという方もおられるかもしれません。
特にネット上でよく見かける個人の感想は、2周目以降のハッキングが面倒という意見。
ハッキング自体は非常に強力な攻撃手段となりますが、上に紹介している動画内にも一部あります。
簡素的なグラフィックにおけるシューティング的な要素が入り込み過ぎる事に嫌悪感を持つプレイヤーの数は少なくない事がうかがい知れました。
ストーリーに関しても、ニーアオートマタのようなストーリー展開は特殊ではないので、勘の良い方であれば先の展開が読めてしまうといった事があると思います。私はそのタイプでした。
プレイ時間的にはたった一つのサブクエストを除いて、全てのエンディングを見終えた段階で、私の場合は61時間となりました。
同じく、先に発売日よりプレイを続けていた友人の一人は55時間だったとの事です。
おおよそ50~60時間程度のプレイ時間に収まるのではないでしょうか。
充分にやり込んだ、というほどではありません。まだまだやれることは残っています。
しかしこれ以上、達成度をコンプリートすべくやり込みを続けるとなれば、例えばレアなモンスターと遭遇する為にセーブとロードを繰り返すことによってランダム要素をクリアしていくなど、ちょっと時間を割くのは惜しいかな・・・という部分で私はやめてしまったので、やりつくした!とは胸を張って言い切れませんが。
A~Zのアルファベットを持つエンディングが用意されており、それらは達成できたので満足といったところ。
わたしはマルチエンディングという、条件分岐で分かれるエンディングが大嫌いです。
にも拘わらず、きちんと達成が出来たのですから、楽しくプレイ出来ていたと考えています。
それに60時間という時間は決して短くはありません。しかし、ニーアオートマタに関してはこれだけプレイしたのにまだ60時間しか経過してなかったの?という印象を持ちました。
前述の通り私のように、アクション性が高く軽快な戦闘を好む方には非常におすすめ出来るゲームとなっております。
ニーアオートマタは買い。
誤解しないでください。
とても良いゲームです。
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